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新作アニメを中心に紹介するブログです。本格的に書いているので長文注意。HOMEからアクセスすると最新記事が表示されます。

『ハーモニー<harmony/>』-百合SFの傑作と称すべき作品

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【概要】

時期:2015年秋公開映画

原作:ハヤカワSFシリーズ Jコレクション『ハーモニー』

作者:伊藤計劃

制作:STUDIO 4℃

 

【あらすじ】

「大災禍」を経験した人類は、健康、幸福、社会の調和を極端に追い求めた結果、先進国などでは個人の体が政府に完全管理される超高度医療社会へと移行していた。だが、ミァハ、トァン、キアンという3人の少女たちは、そんな優しさと幸福に満ちたまがい物の世界を憎み、それに抗うために自殺しようとする。だが、自殺を完遂できたのはミァハだけだった。

13年後、真綿で首を絞められるような社会を嫌ったトァンは紛争の停戦監視の任に当たっていた。だが、同時多発的に人々が突発的に自殺するという事件が発生し、キアンも犠牲になる。犯行グループの声明からトァンは死んだはずのミァハの息遣いを感じ、調査を始める。

 

【おすすめポイント 】

夭折の天才、伊藤計劃SF小説が原作。極端な健康、幸福、調和を追求するディストピア的な社会が舞台であり、細かい設定や雰囲気がリアルに設計されているため、本格的なSF映画になっています。

その一方で、ミァハとトァンの百合描写が多く、2人の関係性も本作の大きなテーマになっているので、百合好きにもおすすめです。過去にコミック百合姫での連載が検討されていたくらいです(結局、月刊ニュータイプで連載されることになりましたが)。2人の関係性が尊いです・・・。

 

【レビュー】

ディストピア的世界観をどう受け止めるべきか〉

健康的で社会の調和を極端に重視し、WatchMeによって監視され牢獄のような社会になった日本などの先進地域。一方で、殺戮が行われ女性や子どもがレイプされるチェチェンなどの紛争地域。どちらも地獄のような世界です。あなたならどちらを選ぶのでしょうか。トゥアレグ族バグダッドの塀の外側の人々のように、中庸を模索しようとするのでしょうか。それともそれらを超えた「向こう側」へ行こうとするのでしょうか。

医療機器や情報処理技術の向上により、自分の体がサーバーを通じて政府に管理される社会の到来はそう遠くないのかもしれません。現にウェアラブル端末の開発や脳科学の発達など、既にその兆しは見られます。そうした管理社会への態度は大人と子供で異なるようです。大災禍を憶えている大人たちと違い、体が成長していく様子が監視され、大人になれば自分の体がもはや自分のものではなくなる社会を拒絶した子どもたちの自殺が相次ぎます。

 

〈ミァハとトアンが採った選択とは〉

物語はトァンが事件の調査をしながら、隠されたミァハの過去を探っていく過程を軸に、子どもの頃にミァハと過ごした時間を振り返りながら進んでいきます。

先天的に「意思」を持たなかったミァハが意思に目覚めたのはあまりにも悲惨な状況でした。チェチェンの薄汚れた売春施設で、ロシア軍兵士にレイプされながらトカレフを口に突っ込まれたとき、ミァハの意思は生まれました。その後ミァハは日本で保護されるも、閉塞した社会に憎しみを覚え、それに反抗するために自殺未遂に至ります。

自分の体がほしいままに凌辱された紛争地域と、自分の体が政府に完全管理された社会。両極端に異なった2つの地獄を経験したミァハは、人類社会に復讐するためにハーモニー計画に関与するようになります。もしかすると、それは復讐だけではなく、他ならぬ彼女自身が意思を持たなかった幼い自分へ回帰したかったからかもしれません。突然現れた意思という存在を持て余してしまい、そして意思をもった彼女にとって世界は常に残酷だったからです。

そんなミァハと再会したトァンは最終的に彼女の願いを受け入れます。しかし、トァンの愛していたミァハは、社会に憎しみを覚え抗おうとしていた、自分の意思をもったミァハでした。結果、トァンはミァハの殺害を決意し、ミァハも微笑みながらそれを受け入れます。

ミァハを殺害した後トァンはどうなったのでしょう。今度こそミァハと共に心中できたのか、それともその後も生きながらえて意思を奪われたまま生き続けたのかは分かりません。しかし、私にはこの疑問を突き詰めることに本質的な意味を見出しません。なぜなら、意思を失い全てが自明となった人間は死んでいるのも当然だからです。

最後に、ハーモニープログラムが実行され、人々の意思が消え、摩擦もなく滑らかで優しい世界が完成する様子をキァンが見届けます。トァンの思想を否定し、超健康社会の中でトァンへの自責の念で苦しんでいたキアンが、世界が完全に自明なものになっていく様子を見て何を思ったのかは想像するしかありません。

 

〈文学作品をどう映像化するか〉

最初に私が驚いたのはミァハの声です。トァンの回想の中で初めてミァハの声を聞いたとき耳がざわつくのを感じました。確実に狂っている、けれど美しくて、ずっと聞いていたくて、余韻が頭に残る声でした。トァンだけではなく、自分自身も気をしっかり持たないと魅惑されてしまうような雰囲気が漂っていました。

難解なテーマを扱っているためか、全体的に無駄な情報を一切そぎ落とし、演出を極限までシンプルになっています。また、超高度医療社会の不自然さがよく表現されています(特にトァンとキアンが食事をするシーン)。

また、他の人物が主体であるシーンは全くなく、トァン自身の体験や回想しか画面上で表現されていません。普通なら、他の人物視点のシーンや回想シーン(ミァハの凄惨な過去や父親のヌァザの研究の様子やキァンの普段の様子など)が映像化され、その人と映像を観ている観客のみが映像を共有し、トァンが観ることはありません。しかし、そういった演出を排除し、敢えて視聴者もトァンと同様に、語られる言葉のみからそれらを想像する余地を残しており、文学的な雰囲気も残しています。

一方でアニメだからこそ成しえる表現もありました。最後の10分で、2人がチェチェンの軍施設で再会し、語り合い、ミァハが殺害されるシーンは、演出が秀逸で心が動かされました。物陰からミァハが飛び出し、かつて自分がレイプされたベッドの上で妖精のように飛び跳ねながらハーモニー計画を告げる。朽ち果てた売春施設の中で、光り輝くミァハと暗闇に佇むトァン、そしてミァハに導かれるように光の中に出てミァハを受け入れ、共に「向こう側」へ旅立っていく。その様子が視覚的にも余すところなく表現されていました。

 

〈トァンとミァハの関係性の尊さ〉

最後にトァンとミァハの関係性について述べます。この作品はSFとして来るべき超高度医療社会への問題提起という要素もありますが、物語を動かしているのはトァンとミァハのエゴです。社会に復讐しようとするミァハはもちろん、トァンについても関心事はミァハのことだけであり、世界を救ってほしいという父親や上官の願いを裏切っています。これは世界の行く末よりも自分たちのエゴを優先しようとする百合の物語であり、そうした視点で見るとまた違った楽しみ方ができます。

ニヒルなふりをしているけれど本当は臆病で、ミァハへの憧れや愛情を隠せないトァン。一方で自分勝手でカリスマ性にあふれていてクールだけど、「向こう側」へ一緒に行く人を求め、自分を理解してくれるトァンを求めていたミァハ。意思をもったまま2人が添い遂げることができて本当に良かったです。

2人の百合を見ていると、様々なものを感じ取ることができます。少女特有のけだるさ、社会への反抗心、友情とも憧憬とも区別できない感情、ずっとこのまままどろんでいたい感じ、狂っているけど素敵なことに心酔する様子、互いの存在を確かめるかのように体を寄せ合うときに見せる恍惚とした表情など、はかなくも美しいものがたくさん散りばめられていました。そうした尊くも世界を破滅へと追いやった2人の百合の在り方について思いを馳せるのもいいかもしれません。

 

公式ホームページ

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聖クロス女学院物語

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【概要】

著者:南部くまこ

イラスト:KeG

レーベル:角川つばさ文庫KADOKAWA

【あらすじ】

カソリック系の聖クロス女学院中等部の1年生は、上級生と文通できる習わしがある。だが、文通の相手が誰なのかを知ることはできず、もしバレてしまうと「運命」(デスティーノ)が途絶えてしまうらしい。だが、初等部から中等部に入学した「持ち上がり組」の主人公の松本陽菜は相手が知りたくてたまらない。そんな彼女は、「受験組」の美人だけどちょっと変わった青柳花音に「神秘倶楽部に入部すればわかるかもしれなくてよ」とユーワクされて・・・。

 

【おすすめポイント 】

厳格なカソリック系のミッションスクールの女子校を舞台に、憧れの上級生のお姉さまとの文通、幼なじみとの友情、新たな同級生たちとの出会いなど、百合を感じさせる様々な関係性が、中等部に入学したばかりの初々しさの中で丁寧に描写されています。ミッション系の女子校から連想される独特で厳かな雰囲気や、憧れの先輩との文通という幻想的な情景の一方で、入学したての初々しい女の子の心情や年相応な考え方がキラキラとした文体の中でリアルに描写されているのも特徴です。素直な性格の陽菜やミステリアスな花音もかわいいのでおすすめです。

 

【感想】※2巻以降は未読です

幼馴染を大事に思ったり、幼馴染とお揃いのおメダイをなくしてしまい悩んでしまう主人公の陽菜も可愛いのですが、花音の方もシスターの前でも堂々としていて行動力もあるのに憧れの先輩の前では緊張してしまったり、論理的な思考をするのに神秘的なものに惹かれてしまったりなど、ギャップが印象的でした。2人の間にはまだまだ溝がありますが、陽菜に新しい世界を見せようとする花音と、段差を踏み外さないように花音を気遣ってあげる陽菜の2人がこれからどう打ち解けていくのか楽しみです。

 

児童書レーベルの角川つばさ文庫の作品で、色んな人々と出会いながら主人公が成長していく様子がストーリーの軸になりそうです。また、主人公の心情が丁寧に描かれていて、洗練された立ち振る舞いをする先輩方への憧れ、新しい環境への気おくれとワクワクが入り混じった気持ち、「持ち上がり組」と「受験組」の間に必要以上に差異を感じてしまうところ、シスターや先輩方の前ではお行儀よくしなくてはと自戒するところなど、まだ子供らしさを残す感性や考え方に新鮮さを覚えました。

 

中でも、引っ込み思案な幼馴染に遠慮した主人公が、新しい友達を作ることや幼馴染と違うクラブに入ることを躊躇する様子には、「中学生くらいの女の子ってこういう人間関係ですごく悩みそう」とかなり共感してしまいました。昔、自分の妹が母親に同じようなことを泣きじゃくりながら相談していたことを思い出したからです。大人から見れば深刻な問題には見えなくて、(特に男からすると)どうしてそんなことで悩んでいるのかもよく理解できないけど、本人にとっては大事な問題なのだろうと思います。その点で、メインの読者層である少女たちに寄り添おうとした内容になっているように感じました。

 

百合が感じられる内容になっていますが、主人公の陽菜を取り巻く関係性は、誰かとくっつけてCPにできるような単純な枠組みでは語ることはできなさそうです。小学校からの大親友の奈々、憧れの史織先輩、変わり者だけど何か引っかかる花音など、これから陽菜が重層的で豊かな人間関係を築いていくことが予想されました。単純な百合展開が前提ではない青春ストーリーとして、彼女たちがどう変わっていくのか、この先の展開が楽しみです。

 

ところで、親友に遠慮して新しい友達関係を作るのを躊躇してしまう状況って、どこかで見たような気が・・・、それって桜Trickだ!桜Trickでは親友2人が「他の子たちとは絶対にしないこと」としてキスをする関係になるわけですが、この作品では陽菜と奈々はどんな選択をするのでしょうか。続きが楽しみです。

 

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『ひるね姫』-技術社会へ問題提起する爽快ロードムービー

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【概要】

時期:2017年冬公開映画

原作:―

作者:―

制作:シグナル・エムディ

 

【あらすじ】

時は2020年の夏でTOKYOオリンピックの開会式3日前。田舎に住む女子高生の森川ココネは父親のモモタローと2人暮らしで、勉強が苦手だったが快活でどこでも眠れるという特技を持っていた。だが、最近同じような夢ばかり見るようになり、やがて夢と現実がシンクロしはじめる。そんなある日、なぜか突然モモタローが警察に捕まってしまった。父親を助けるため東京に向かうココネの夢と現実をスリリングに行き来する冒険を通じて、ココネは私の知らない”ワタシ”を見つけることになる。

 

【おすすめポイント 】

君の名は。』でも夢がストーリーの重要な鍵になっていましたが、この作品では夢がまた違った意味をもっています。夢世界がまるで鏡のごとく現実世界を写しとっており、夢世界の事象が現実世界の何を暗示しているのかを推測するのが楽しかったです。また、夢と現実を頻繁に行き来しながらストーリーが展開されている点も特徴的です。内容としては父親を助けるために東京へ向かうココネのロードムービー的な要素が強いですが、メッセージ性が高く現代の技術社会への問題提起もしており、個人的には工学部生としても色々考えさせられました。

 

【レビュー】

とにかくココネが可愛かったです!あと熊のぬいぐるみのジョイにも萌えました。それだけでも観る価値があります。

〈ストーリーの解説〉

夢と現実の間を何回も行き来しながらストーリーが展開していて混乱している方も多いと思うので、ストーリーを解説しておきます(長いので必要ない人は飛ばしてください)。

まずは本編が始まるよりも前の出来事を振り返ります。ココネの母親の森川イクミは志島自動車の会長の娘で、自動車の自動運転の基礎的なプログラムを書き上げました。しかし、会長を含む他の経営陣の反対にあい、会社に失望し退社します。その後、父親のモモタローと半ば駆け落ちする形で姿を消します。退社後も父親や他の同志たちと共に自動運転の研究を続けますが、ココネを生んだ後に会長と和解しないまま事故で亡くなってしまいます。

その後、会社は自動運転の開発に乗り出しますが、父親は自動運転のオリジナルコードを会社に渡そうとはしませんでした。そのため自動運転の開発はうまく進みませんでしたが、娘への贖罪を果たそうとする会長の強い意向によって、できるあてもないのにTOKYOオリンピックの開会式での自動運転のデモを引き受けることになります、そんな会社の危機的状況に乗じて、渡辺(ヒゲ)が父親からオリジナルコードの入ったタブレットを奪い、会社の救世主となり会社を乗っ取ろうと計画したのです。しかし、渡辺の計画はココネたちの活躍によって潰えてしまいます。結果、ココネは自分の手で会長にタブレットを渡し、物語は大団円で幕を閉じます*1

次に夢のおさらいをします。現実の話と交互に出てくるハートアイランドでの冒険の夢は、ココネや幼馴染のモリオが父親から聞いたおとぎ話が元になっています。そしておとぎ話はココネの両親の過去の物語の隠喩に他ならなかったのです。おとぎ話では、ハートアイランド(会社)を治める王(志島会長)の一人娘エンシェン(イクミ)が魔力(自動運転技術)を使えるようになります。そのため、魔法を嫌う王様は姫を幽閉します(イクミが退社する)が、城を抜け出した姫は海賊っぽい男(モモタロー)と組んで、黒い敵をやっつけたり、魔法の開発を進めるなど、楽しい冒険をします*2

しかし、ココネが新幹線の中で見た夢の中でエンジンヘッドから転落するエンシェンが母親のイクミの姿になり、ココネはおとぎ話の主人公のお姫様が自分ではなく母親であったことに気づきます。ココネの夢は、もはや単なる過去の投影に過ぎない物語ではなく、自ら切り開いていくべき、現在進行形の物語になります。

会社のビルの外で会長と会ったココネは、自分が会長の孫であること、オリジナルコードを持っていることを伝える前に、渡辺に捕まりコードを奪われてしまいます。想像の域になるので詳細は不明ですが、ビル内の高層部でココネが渡辺ともみ合っているうちにタブレットが落下してしまい、タブレットを掴もうとしたココネは転落してします。落ちていく中で、(まるで死を悟った人間が見る走馬燈のように)ココネの意識はもう一度夢の中に落ちていきました。しかし、駆け付けた父親と自動運転中のハーツのおかげで無事救助されます。

 

〈エンターテイメントとして申し分ない出来〉

長くなりましたが、以上がストーリーの概要です。家族の分断と再生という、(吉本新喜劇でもよく出てくる)王道ストーリーが、説明臭くすることなく描かれて作品になっています。少しずつ情報を提示することで(しかもそのタイミングが的確)、観客も色々考えながらストーリーを追いかけることができます。そうやって観客を丁寧に誘導しつつも、急展開を挟むことでストーリーに緩急をつけています。特に、ココネが宇宙空間で落ちた直後に、現実でもココネが死にかけているカットが出たときのショックは半端なかったです。

このような物語の展開以外にも観客を楽しませる仕掛けがたくさんありました。家の中に入った渡辺一味に見つからないようにココネが隠密に行動する場面や、空港で渡辺からぬいぐるみとタブレットを取り返す場面など、観客である自分も思わず緊張してしまいました。また、ココネが夢の中と変わらずに現実でも自分の意志で自由奔放に行動している様子も痛快でした。幼馴染と二人で警察や悪の組織からの逃避行とかスリルがあって楽しそうですね。また、逃避行という緊急事態だからこそ、瀬戸大橋での滑空シーンの美しさが際立つようにも感じました。

 

〈夢の中だからこそできる表現〉

さて、この作品は夢という虚構の世界と現実の世界を行き来するのが鍵ですが、夢という題材が作品にどのように生かされているのかを指摘していきます。

夢を使ったストーリーテリングの手法が使われていますが、それが最も顕著に出ているのは、ビルの外でココネと会話していた会長が、ハートアイランドの国王になる以降です。もはや現実に生じた場面を写すことを完全にやめ、ココネの夢という虚構の画面のみで、物語が構成されていきます。この間に現実世界で何が起こったかは想像するしかありません。そして、ココネの夢の中のおとぎ話もフィナーレを迎え、その直後に現実世界のココロの物語もフィナーレを迎えるという仕掛けには驚きました。

夢の中の視覚表現が効果的だったことも指摘しておきます。CGで形成された瀬戸大橋は現実よりもはるかに長くくねくねしていて現実味がありません。そして、夜空の中瀬戸大橋を駆け巡る場面は、観客もその夢を視ているように錯覚し(映画館だとなおさら)、夢の中で感じるある種の万能感や、夢の中でしか存在しえない幻想的な景色を味わうことができました。

また、夢から得られた情報が、過去の出来事を知り将来の行動指針に役立てられていく様子が、世界的に神話や伝承や歌などの形でそれぞれの民族の過去の出来事や教訓が保存されている事実とかぶるような気がすると、個人的には思いました。そういった、遠回りな形で保存された過去は、適切な気付きを得て、実際に使える教訓や行動を指し示すものになります。おとぎ話が母親と父親の物語だと、新幹線の中でココネが気づいた時がそれにあたります。

 

ひるね姫のもつ強いメッセージ性〉

最後に、作品を観ている私たちに対して現代社会に対する強いメッセージを投げかけています。

ハートランドの描写に懐かしさを覚えた人は多いと思います。ハートランドの世界は、ソフトではなくハードが優先的に扱われていた製造メーカーの暗喩ですが、ハートランドの世界はスチームパンク(機械の動力として電気を用いず、蒸気機関のみが動力として使われる架空の世界)ではありませんが、スチームパンク的なものを感じます。それは、スチームパンクの世界もハートランドも現実に存在したもののもはや過ぎ去ってしまった機械文明を映しとったモチーフだという点です。こういう世界観もあるんだという、創作分野における新しい可能性を発見すると共に、このようにハード重視の世界観を「失われた過去の機械文明」だと考えたことは、ハード時代が完全な終焉を迎えつつあるのだなとしみじみと感じました。なんとかヘッドが黒い敵と戦うシーンでも、ソフトの時代を象徴するなんとかヘッドが、ハードの時代を暗示するハートに登場しているのは視覚的にかなりの違和感を感じました。ハードの世界とソフトの世界の間には大きな断層があります。今私たちが生きている社会は、MTからATへ移ったのとは比べ物にならないほどの劇的な変化が進行中なのです。なくなりつつハード重視の製造業への懐かしさを噛みしめながら、誰かこの過ぎ去りつつあるハード偏重の世界観に、「スチームパンク」のような適切な名前をつけてほしいと切に願うばかりです。

ではいったいどんな未来がやってくるのか。そのヒントとして、自動運転が魔法に例えられています。夢の中で魔法でぬいぐるみやバイクに自分の意志を与えている様子はおとぎ話のように感じられます。実際に、バイクのハーツは外部からの具体的な命令なしで*3ココロと父親を助けており*4、あながち夢の中の設定も空想じみたものではありません。「高度な科学技術はおとぎ話の魔法みたいになる」とはよく言ったものです。

しかし、過去や未来の技術社会うんぬんの話以前に夢の中の話が現実社会のきつい風刺になっていて見ていて辛くなってきます。虚構に過ぎない物語における現実の出来事だけではなく、虚構の中の物語における虚構の出来事までもが、私たち観客の現実世界への風刺や疑問提起をしている点。作品の冒頭に登場したハートアイランドの生き地獄のような通勤ラッシュ、理不尽な勤務体制、大量消費社会への疑問、ハード偏重の従来のものづくりなどは、明らかに日本の製造業への問題提起になっています。また、渡辺が自動運転が完成していないことをTwitterでリークした際にも、Twitterが呪いの黒い鳥としてハートランドやエンジンヘッドを襲い、実際に「炎上」させている描写がなされていました。

女子高生が全国を冒険活劇的な内容で、作中を通じて爽快な雰囲気を保ち続けながら、家族の絆を取り戻すというストーリーをなぞりながら、観客に対して技術社会への強い問題提起を行っており、非常に面白い作品でした。設定を東京オリンピック直前というごく限られた時期に限定し、風景などを現実に限りなく近づけることで、物語の中の現実パートが実際の出来事のルポタージュのようでした。恐らく数年も経つと映画の設定が現実世界に正確に当てはまらなくなるため、今と同じような強いメッセージ性を感じることは難しいと思います。

だから、今ぜひこのときにこそ観てほしい。

 

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*1:少し補足すると、会長がココネの存在を知らなかったのは父親が伝えなかったためです。伝える機会はいくらでもあったでしょうか、伝えなかったのは、渡辺に口止めされていた、妻を拒絶した会社と会長に関わりたくなかった、などの理由が挙げられますが、一番の理由はココネを巻き込みたくなかったからでしょう。ココネに母親について話すことはほぼありませんでした。

*2:ここでも補足をしますが、姫を国外に追い出すように要求してくる連合国は、自動運転に反対する国や世論の圧力の暗喩です。鬼については、何を表すのかは議論が分かれると思います。鬼が生じるのは、魔法(自動運転技術)が使える姫がいるからである、既存の技術では太刀打ちできず自動運転技術のみで解決しうる、ことを考えると、鬼が暗示しているのは世間からの目に見えない自動運転への圧力だと考えられます。タクシーやバスの運転手、自動車工場に勤める従業員など、自動技術は多くの人々の職に大きな影響を与えます。そして、魔法のみが鬼を退治しうるというのは、自動運転への否定的な意見やそれに関連して生じる会社への圧力を吹き飛ばすのは、自動運転の真価を世間に示していく他にはないということを示しています。

*3:どうしてそのときにハーツが会社に来ていたのかはちょっと分かりませんでした

*4:イクミがモモタローに向けて言った「あなたたちをいつか助けるわ」というセリフが伏線になってる

2017年冬クール振り返り ~異質な存在との共存~

今回の振り返りでは以下の3作品に注目したいと思う。

亜人ちゃんは語りたい

けものフレンズ

小林さんちのメイドラゴン

これらの作品は、一般的に想定されるヒト的な存在とは違う存在たちが活躍する話である。そして、そういった異種の存在を登場させることで、自分と異なる存在とのコミュニケーションと受容の様相を描いている。詳しく見ていこう。

 

 

f:id:Brian_T_Spencer:20170413155610j:plainまずは『亜人ちゃんは語りたい』。「亜人」というハンディキャップに対して、「デミ」という肯定的な意味を付与している。そして、亜人的な先天性の特徴を超え、その人をその人らしくするような個性を見出そうとしている。最初は他人をその人が有する様々な属性で判断してしまうかもしれない。でも、その人を仲良くなるには、属性という色眼鏡を外して、その人自信の個性や考え方にしっかり向き合う必要がある。そんなことを教えてくれる作品だったように思う。

 

 

f:id:Brian_T_Spencer:20170413155636j:plainけものフレンズ』には、他者と生きていく上で大事なことがたくさん詰まっているような気がする。最初にサーバルがかばんに出会った時、自分が何の動物かすらも分からないかばんを、拒絶することなく助けてあげる。何の特技も見出せてなかったかばんに対して、「へーきへーき」と励ましてあげる。かばんとサーバルが園内をバスで移動していた時、困っているフレンズがいれば、みんなが笑顔になる方法を頑張って模索しそれを実現してあげる。他のフレンズを受容し共に暮らそうとする姿勢はこの2人だけではなく、パーク内全体でみられる。ジャパリパークでは、一人一人のフレンズが異なるけものだからこそ(たまに一つの動物種に対して2人以上のフレンズがいることもあるようだが)、惹かれあうし尊重しあってる。そして、誰かがピンチのときはみんなで力を合わせてそのフレンズを無償で助けてあげる。

 

 

f:id:Brian_T_Spencer:20170413155737j:plain小林さんちのメイドラゴン』は、本来は相容れるはずのない人間とドラゴンの共存がテーマである。ドラゴンとは、神々にも匹敵する絶大な力と知識をもち、自分たちにしか理解できない感覚や論理をもち、そして神話などで神や人間たちに敵対する存在である。トールのいた世界の事情をよく知らない小林さんも、ドラゴンと人間の間には歴史的な対立や差異がありすぎることはおぼろげながら認識しており、ドラゴンと人間が簡単に分かりあえるという幻想など持ってはいない(小林さん曰く「言葉が通じることと、分かりあうことは違うんだ」)。だが、それでもなお、小林さんはトールと共に暮らしていきたいという強い意志を持っている。トールの方も、劣等種である人間たちの社会に敢えて身を投じ小林さんに尽くすという選択を行った。さらに、(いずれ確実に想定される)小林さんの亡き後は、一緒にいた時間よりも遥かに長い時間の中、小林さんがそばにいない辛さに耐えていく覚悟を決めている。2人の抱えるバックグラウンドは全く異なるが、それでも2人が絆を深め、変わりない日常を送る姿に、感動を覚えた人は少なくないだろう。

 

 

アニメの話を実際の社会情勢に絡めて論じるのは少し大げさかもしれないが、個人的には世界的に以前より「分断」が進んでいる中で、人間という同じ種族同士でさえもコミュニケーションが成り立たないのではないかという懸念すら覚えてしまう。これらの作品の中に何かヒントがあるかもしれない・・・。

 

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2016年秋クール振り返り ~百合に注目すると~

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2016年秋クールに放送された作品を眺めてみると、百合っぽい関係性がテーマの作品が多いことが分かる。実際にあげてみると該当作品が9つも出てくる。

フリップフラッパーズLostorage incited WIXOSS終末のイゼッタViVid Strike!ブレイブウィッチーズ灼熱の卓球娘ろんぐらいだぁす!響け!ユーフォニアム2、魔法少女育成計画

上に挙げた中にはそこまで百合アニメとは呼べないものも混じってはいるが、『フリップフラッパーズ』、『Lostorage incited WIXOSS』、『終末のイゼッタ』、『ViVid Strike!』は確実に女性同士の特別な関係がメインテーマとして扱われているし、『ブレイブウィッチーズ』と『灼熱の卓球娘』でも百合がメインテーマではないが、明確なCPが想定されている。

僕自身正直アニメを見るようになったり百合にはまったのはここ1年のことなので、それ以前の事情はよく分からないものの、どうやら最近百合界隈が活気づいているらしい。

一迅社が出版するコミック百合姫が隔月刊から月刊に移行し、さらに、芳文社まんがタイムきらら系列からも百合要素のある作品が供給されている。KADOKAWAも百合専門誌こそ発刊しないが、コミックキューン、電撃コミックス、コミックアライブから百合っぽい作風の作品を多く出すようになっている。

百合分野に力を入れ始めているのは出版社だけではない。アニメイトも「アニメイト百合部」と称して百合作品を売り出そうとしている。

 他にもアニメイトの傘下であるゲーマーズや書泉なども、百合部を創っていたりしている。

百合作品が盛り上がっていることは百合好きの自分にとって大変嬉しいことだ。しかし、同時にこの状況を当たり前だと捉えてはいけないようだ。

先日東京と大阪で行われたヴィレッジヴァンガード主催の百合展では、様々な出版社を巻き込んで有名な百合漫画の複製原画や写真作品が展示された。そこで脚本家の綾奈ゆにこさんの書かれた序文を読んで色々考えさせられた(全文はhttp://www.yuriten.com/2017/)。一部を引用させていただく。

今、とても百合がアツい。もちろん、百合好きとしては古今東西アツいのですが、ここ最近の界隈の動きは激しいと言えます。

この熱は、どこから来たのでしょうか? 原因の一つに、わたしは百合アンソロジーの相次ぐ休刊を挙げます。2012年『つぼみ』休刊、2014年『ひらり、』休刊、そして2015年『メバエ』実質の休刊。厳しい現実を、まざまざと突き付けられました。いつも当然のようにあったものが、ある日突然失われる――それは百合界隈にもあったのです。絶望で迎えた2016年。まだ冬の明けない2月に、『百合展2016~放課後に、そっと咲いた一輪の花~』が開催されました。

 すべては百合のために――百合好きが、百合のために立ち上がるその動きは、あちこちで起こり、大きくうねり、今もアツく燃えています。百合作家さんを始め、絶望の中で百合を諦めなかったみんなが作った、「今」なのです。

百合に限らずどの分野にも流行りや廃れがある。それでもこれからも百合界隈が長く続いていってほしいし、そのためにコンテンツを享受する一人のユーザーとして、それぞれが自分の好きなものにはしっかりと好きだと意思表明することの重要性を噛みしめることになった。

 

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おすすめ百合アニメ【2017年編】

2017年(冬~春クール)のアニメで、百合アニメや百合が出てくる作品をまとめてみました*1。現段階では冬クール分しかありませんが、春クール以降も順次取り上げて行きます。

2016年に放送されたおすすめの百合アニメについては下記事を参照してください。

anihyaku.hatenablog.jp

2017年おすすめ百合アニメと百合レベル

 ◇冬アニメ

小林さんちのメイドラゴン ☆☆☆☆★
うらら迷路帖 ☆☆☆★★
ガヴリールドロップアウト ☆★★★★
けものフレンズ ☆☆☆★★
スクールガールストライカーズ Animation Channel [not ranked]
クズの本懐 [not ranked]
アイドル事変 [not ranked]
亜人ちゃんは語りたい [not ranked]
BanG Dream!バンドリ! [not ranked]
南鎌倉高校女子自転車部 [not ranked]
リトルウィッチアカデミア [not ranked]

 

百合という関係性や、百合作品の定義は人によって異なることをふまえ、本記事では、各作品の百合のレベルを☆で表しています。ただし☆の数は百合作品としての優劣ではなく、作品テーマの比重として百合がどのくらい重視されていたのか、明確なCPが設定でき本人たちも友達以上の関係を十分に意識しているかどうか、などが基準になっています(従って、☆が低い作品はそもそも百合作品として評価が低いという意味ではありません)。

 

☆★★★★    百合っぽい関係が少し描かれている(ご注文はうさぎですか?など)
☆☆★★★    百合っぽい関係の描写が多い(きんいろモザイクなど)
☆☆☆★★    百合がメインテーマではないが一つまたは複数のCPが存在する。(ストライクウィッチーズなど)
☆☆☆☆★    明確な百合CPが存在し彼女たちを中心にストーリーが展開される(終末のイゼッタなど)
☆☆☆☆☆    百合がメインテーマの作品(桜Trickユリ熊嵐など)

 

 

◇冬クール

小林さんちのメイドラゴン

百合レベル:☆☆☆☆★

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システムエンジニアの小林さんは異世界から来たドラゴンであるトールを酔った勢いで助けた。行くあてのないトールは人間の女の子の姿になり、メイドとして小林さんの家に住み込みで働くことになる。

基本的には、異世界から来たドラゴンたちが巻き起こすドタバタを題材にした日常コメディーだが、ドラゴンと人間という本来なら相容れない異種のモノ同士のコミュニケーションというテーマが根底にあり色々考えさせられる。人間からするとドラゴンは畏怖すべき存在である一方、ドラゴンからすると人間は「下等で愚かな劣等種」に過ぎない。だが、そんな中でも小林さんとトールの関係性が百合としてすごく尊い。人間より寿命がはるかに長いドラゴンのトールにとって小林さんと過ごせる時間は限られているけど、それは「永遠よりも尊い時間」なんだろうなと思う。

 

 

うらら迷路帖

百合レベル:☆☆☆★★

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「うらら」と呼ばれる占い師たちが住む迷路町が舞台。15歳になった千矢はうらら見習いとして、同じうらら見習いの紺、小梅、ノノと楽しい毎日を送りながら、うららを目指す物語。

まんがタイムきらら系列の作品なので女の子の可愛さと日常をコメディータッチに描いたゆるふわな作品になっているが、うららへの道のりは険しく、ときにシリアスな場面もある。

基本的に主人公の千矢、紺、小梅、ノノの4人一緒で行動することが多いため、明確な百合っぷるがいるわけではない。しかし、千矢と紺の2人はは特に仲睦まじい様子を見せるので今後に期待だ。

 

 

ガヴリールドロップアウト

百合レベル:☆★★★★

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天使学校首席の天使ガヴリールは修行のため人間界の高校に通うことになる。だが、ネトゲやマンガなど人間界の娯楽に馴染みすぎたため、学校をサボったり、ネトゲ三昧の自堕落な生活を送るようになる。こうして堕天使ならぬ「駄天使」となったガヴリールに、真面目な悪魔のヴィーネ、大悪魔を目指すサターニャ、ドS天使ラフィエルが加わって、天使と悪魔の織りなす、ドタバタな痛快コメディー。

自堕落で何もしようとしないガヴリールと彼女に世話を焼くヴィーネの2人はもはや夫婦といっても過言ではない。あと、自称大悪魔だがちょっとおバカなサターニャとサターニャをからかうラフィエルの2人もいいコンビになっている。EDの歌詞にも出てくるが、そのままの自分を受け入れてくれる相手がいるって素敵なことなんだなと思ってしまう。

 

 

けものフレンズ

百合レベル:☆☆☆★★

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動物たちがかわいい女の子の姿をした「フレンズ」になっているジャパリパークを舞台に、自分が何の動物か分からない「かばん」が、サーバルキャットのフレンズである「サーバル」といっしょに旅をする話。

かばんとサーバルフェネックとアライさん、プレーリーとビーバー、ライオンとヘラジカ、ギンギツネとキタキツネなど、百合っぷるがたくさん登場する。その関係性を一言でいうとこうなる。

「姿かたちも十人十色だから惹かれあうの」(OP歌詞より)

「この世の奇跡ギュッとつめこんで君と出会えたんだ」(ED歌詞より)

ツイッターでも二次創作のファンアートが流行っているので、ぜひチェックしてほしい(最近だとフェネアラの「やめるのだフェネック」が流行ってる。)

 

 

スクールガールストライカーズ Animation Channel(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

(きっと百合展開あるはず!)

 

 

クズの本懐(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

(レズセックスが地上波で放送されたことで話題になった挑戦的な作品。ただし、百合百合詐欺なのかもしれない。)

 

 

アイドル事変(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

(主題歌で踊っている2人の百合展開がありそう・・・?)

 

 

亜人ちゃんは語りたい(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

(まだ観ていないから何とも言えない)

 

 

BanG Dream!バンドリ!)(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

ツイッターにあがっているファンアートを見ると、見込みありかも)

 

 

南鎌倉高校女子自転車部(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

(まだ何とも言えない)

 

 

リトルウィッチアカデミア(未視聴)

百合レベル:〔not yet ranked〕

(片思い的な百合があるらしい)

 

このトピックに関連する記事一覧

*1:※本記事は百合や百合作品についての他の定義を排斥するものでもありませんし、他のCPの組み方の可能性を否定するものではありません。また推しCPの派閥戦争への参戦の意志はありません。

おすすめ百合アニメ【2016年編】その2

2016年(冬~秋クール)のアニメで、百合アニメや百合が出てくる作品をまとめた記事の続きです。本記事では2016年秋クールの百合作品を取り上げていきます。百合作品や百合レベルの評価基準などについては前記事を参照してください。↓

anihyaku.hatenablog.jp

◇秋クール

フリップフラッパーズ

百合レベル:☆☆☆☆★

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優等生だが将来の進路を決められないでいるココナが、不思議な少女パピカと出会い、「ミミの欠片」を集めるために、この世とは違う「ピュアイリュージョン」という世界を冒険する。ココナとパピカの関係性が尊い。2人でならどこまでも行けるし、どんなことでもできる。また、ココナの幼馴染のヤヤカもいれた3人の百合も素晴らしい。独特な世界観、素晴らしい作画、開放的な雰囲気など、観ている人を魅了する作品に仕上がっているので一度は観てほしい。

 

 

Lostorage incited WIXOSS

百合レベル:☆☆☆☆★

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穂村すず子と幼馴染の森川千夏が、WIXOSSというカードゲームを使った、互いの記憶を賭けたセレクターバトルに巻き込まれ、救いを求めてもがく物語。

カードゲームを題材にした作品のはずだが、途中からすず子と千夏の恋人同士の"痴話喧嘩"に見えてくる。セレクターバトルに巻き込まれたプレーヤーたちの運命の悲惨さや業の深さが主題だと見せかけて、実は本当の主題は2人の関係性の修復にあるため、百合好きなら一度は観てほしい。

これまで隠されてきた、2人が互いに対して抱えていた複雑な想いが、セレクターバトルを通じて、露わになっていく。今年の百合アニメの中でも群を抜いて2人の関係性は「重かった」といえよう。

 

 

終末のイゼッタ

百合レベル:☆☆☆☆★

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第二次世界大戦時の欧州と酷似した世界が舞台。西暦1939年、ゲルマニア帝国は隣国リヴォニアへの侵攻を開始し、翌年帝国の侵攻の矛先はアルプスの小国エイルシュタットに向けられようとしていた。エイルシュタットの公女フィーネが「魔女」であるイゼッタの力を借りて、エイルシュタットを守ろうとする。

戦車や軍艦などの近代兵器が支配する戦場を颯爽と飛行する魔女の姿はかっこいい。作中を通じて緊迫するきな臭い展開が続く中、イゼッタとフィーネの掛け合いにほっとしてしまう。冷めた目で見ると、イゼッタは前線で戦う武器として、また時には戦意発揚の道具として国家に利用される側であり、為政者側であるフィーネと本当の絆など結べないように思える。しかし、そんな立場の違いは2人とも既に織り込み済みであり、それでも国を守るために共に戦うんだという強い意志が、イゼッタの無邪気な言動やフィーネの覚悟の中に垣間見える。最終話の展開には心が揺さぶられてしまった。

 

 

ViVid Strike!

百合レベル:☆☆☆☆★

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孤児院出身でフーカ・レヴェントンは、あるきっかけでナカジマジムに住み込みで働きながら、格闘技の選手を目指すことになる。うわべだけの強さだけを求め、弱者を見下すようになってしまった幼馴染のリンネ・ベルリネッタと格闘技で試合をし、目を覚まさせるためにである。

魔法少女リリカルなのはシリーズ』の第4期にあたる『魔法少女リリカルなのはViVid』の続編だが、以前のシリーズを知らなくても楽しめる。

幼馴染で一番の親友だったが今では袂を分けた2人が、殴り合いの死闘の中で拳で語り合い、最後には和解する様子が丁寧に描かれている。

 

 

ブレイブウィッチーズ

百合レベル:☆☆☆★★

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言わずと知れたストライクウィッチーズの続編。「ストライカーユニット」をはいた「魔女(ウィッチ)」たちが、異形の敵「ネウロイ」と戦う物語。今回は第502統合戦闘航空団「BRAVE WITCHES」が舞台。

酒好き女好きの享楽主義者であるクルピンスキーと数多のエースウィッチを育てたロスマン先生(クルロス)、料理が得意な下原と大食いのジョゼ(モハジョゼ)、「ついてないカタヤイネン」ことニパと高度な戦術家のサーシャ(ニパ―シャ)などのペアがいる。

全体で力を合わせてネウロイに立ち向かうチームワークの中に、個々の特別な関係性が垣間見える。ちなみに、あの2人(エイラーニャ)も登場する。

なお、2017年5月には特別編となる第13話「ペテルブルグ大戦略」が劇場公開がされるのでこちらも必見だ。

 

 

灼熱の卓球娘

百合レベル:☆☆☆★★

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卓球が好きな中学生の旋風こよりが上矢あがりと出会い、ともに切磋琢磨しながら卓球の全国大会を目指す話。あがりはこよりの卓球を見て卓球の楽しさを再認識し、こよりはあがりの決意を聞いて全国大会に行くという目標を見つける。

他にも、天下ハナビと出雲ほくとのペアや、大宗夢音と後手キルカのペアなどがいるが、どのペアも互いが互いの弱点を補い合い、互いの強みを引き出しているようにみえる。かわいいキャラデザに加え、原作を忠実に再現した迫力ある卓球の試合の描写など、おすすめの作品である。

 

 

ろんぐらいだぁす!

百合レベル:☆★★★★

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特に取り柄もない大学1年生の倉田亜美は、街中で見かけた折り畳み自転車に一目ぼれし、幼馴染の新垣葵とサイクリングに出かける。やがて、自転車好きの友人に囲まれるうちに、亜美自身も自転車にはまってしまい、みんなで長距離サイクリングをするようになる。

とにかく優しい世界。サイクリング初心者の亜美を、他のチームメンバーが支えてくれている。長距離サイクリングを通じて仲間の絆が深まっていくので、観ている側も心が温まる。亜美と葵という幼馴染の掛け合いも微笑ましい。

制作はアクタスだったので前クールのレガリアの遅延の影響をもろに受けてしまい、何度も放送を落としてしまった。だが、円盤の売り上げは善戦した模様。

 

 

響け!ユーフォニアム2

百合レベル:☆☆★★★

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主人公の黄前久美子が北宇治高校の吹奏楽部に入部して、部員たちと共に全国大会出場を目指す話。同級生の高坂麗奈との百合描写がところどころに入るが、2人が百合カップルかと言われると正直微妙である。最悪百合詐欺になる可能性も秘めている。とはいえ他にも百合カップルはいるので期待してほしい。

 

 

魔法少女育成計画

百合レベル:☆☆★★★

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愛くるしい魔法動物の「ファヴ」に選ばれた女の子たちが、不思議な魔法の力をもった魔法少女に変身して、困っている人々を助けて、マジカルキャンディーを集める、ゆるふわなお話・・・

と見せかけて、実際は選ばれた魔法少女たちが互いに殺し合う残酷な話になっている。
主人公のスノーホワイトとラピュセル、リップルとトップスピード、シスターナナとヴェス・ウィンタープリズンなど、百合CPは出てくるが、百合っぽい尊い関係さえも、悲劇を盛り立てる贄に過ぎないと認識させられる展開。僕自身はもはや残酷な本編は忘れ、ひたすら優しい世界が描かれる二次創作に浸るようにしている。